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初出撃から、ユニウスセブンの破砕、繰り返される戦闘──めまぐるしく変化していく世界。
戦争という大きな流れの中に飲み込まれていく、不安と、どうしようもない焦り。
身体はひどく疲れているはずなのに、頭が冴えて、眠りにつくことができない。メディカルセンターで睡眠薬でも処方してもらおうか──ぼんやりと考えながら、シンは、眠れない身体をもてあまし、寝返りを繰り返す。身体の真ん中が熱をもち、硬く膨れている。シンは、そっと下腹部を撫でた。放っておいても治まるけれど、溜まっているものを出した方が、早く眠れるような気がする。シンはひとつ息を吐き、ゆっくりと上体を起こした。
隣のベッドで、身じろぎひとつせずに、顔をこちらへ向けて横向きで眠るレイを恨めしそうに見る。さすがだな、と思ったその時、レイは目を開けて、シンと視線を合わせた。
「うわっ──びっくりした。悪い、起こした?」
速く打つ心臓の上のあたりを軽く叩きながら、シンは、レイに詫びた。
「……いいや。お前も、眠れないのか?」
「レイも?……なんかさ、へんに頭が冴えてて……。オレ、ちょっとトイレに籠るから」
「腹でも痛むのか?」
「いや、ヌイてくるだけ」
「……そんなことは、いちいち、言わなくても良い」
「あ、悪い」
シンはベッドを抜けて、薄明りをたよりに、トイレへ向かった。
「──シン」
呼ばれて、シンは振り返る。
「俺が抜いてやろうか?」
レイは、枕に顔を半分埋めたまま言った。
「は?」
「一人でするのは、空しいだろう?」
「真顔で冗談言うなよ」
「冗談でこんなことが言えるか」
「レイ、寝ぼけてるんじゃないのか?」
「そうかも知れんな」
シンは呆気にとられたまま、耳を疑うような提案をした同僚の顔を見下ろした。
男同士で慰め合うなんて、想像すらしたことがなかった。レイからの申し出の真意を推し量ることはできなかったけれど、ほんの少しだけ心が揺らいでしまったのは、レイの言動の端々に滲む、女の子にはない、奇妙な色気のせいだろう。
「……ヌクって……手で?口で?」
「どちらでも」
「……レイは?」
「俺は、いい。さっさと済ませて寝るぞ──来い」
レイは、ゆっくりと上体を起こした。シンは彼の傍へ歩み寄り、ブランケットの中へ手を忍び込ませて、軍支給のインナー越しに、レイの下腹部に触れた。
「何をする」
レイは、迷惑そうに眉根を寄せて、形を確かめるように動くシンの手を払いのける。
「じゃあ、さっさと済ませようか」
シンは、レイのベッドに膝を付き、ブランケットを捲り上げて、彼のインナーを下着ごと剥ぎ取った。
「──シン!」
「お互いに、寝ぼけてたってことで……」
言いながら、シンは、脱がせたレイのインナーをベッドの奥へ放り投げ、彼の上半身をシーツに押し付ける。彼の身体を横向きにして、下の方の脚をそっと引き寄せ、膝を曲げさせた。シンは、レイの太腿の内側を枕代わりにして横たわり、先程、撫でた時よりも更に硬く熱を持った彼のものを軽く掴む。
「シン!?」
シンは、レイの腰に腕を回し、逃げようとする彼の動きをがっちりと封じて、もう片方の手で根元を支え、そそり立つ彼のものを口に含んだ。
他人のものに触れるのも、口に入れるのも初めてだったけれど、考えていたほど、抵抗はなかった。根元を軽く扱きながら、舌先で、つるりとした先端を舐め擦る。
同性のレイを感じさせるのは簡単だ。自分の、気持ちのいい部分を刺激してやればいい。
足元で、レイは呻き声を上げる。レイは、上体を捻るようにして起こし、シンの下着を剥ぎ取り、後ろへ投げた。露わになった下腹部の熱い塊が、あたたかくて柔らかい感触に包み込まれ、シンは眉根を寄せ、鼻から息を抜いた。
枕代わりにされた内腿に散る、レイの柔らかな髪の感触がくすぐったい。ぴちゃぴちゃと、潤んだ音を響かせながら、レイは、シンの欲望の塊に舌を這わせて、時々、強く吸った。
「……んっ…ふ…っ」
イイ場所を刺激されるたびに、腿のあたりがびくりと震える。勢い余って、レイの頭を蹴ってしまわないように、シンは脚に力を込めた。
シンも負けじと、舌の全体を使い、緩急をつけてレイのものを愛撫する。
足元で、レイの呻き声が聞こえる。彼の、涼やかな表情を崩してやりたいというひどく嗜虐的な衝動が胸の奥のほうに灯り、シンは、レイの硬く膨張したものに強く吸い付き、根元まで一気に頬張った。
「──っ……あ、ぁあっ……」
堪らず、レイが洩らした声を聞き、シンは唇の端っこで微かに笑う。しかし、シンの方も、次第に射精感が高まり、腰のあたりがちりちりと引き攣れていた。
「レイ……。口、離して」
シンは、極限まで大きくなった射精寸前の己のものを、レイの口の中から引き抜いて、一定のリズムで強く扱く。
「んっ……うぁ…っ」
シンのなかを、熱を持った粘液がせり上がり、先端から迸る。脈動し、白く濁った欲望を吐き出すシンのものを、レイは、着ていたインナーの裾でそっと包んだ。
「レ…イ?」
「洗えば良い」
射精を終えたのを確認し、レイはゆっくりと身体を離そうとする。シンは、彼の腰に回した腕に力を込めて、再び、彼のものを口の中で愛撫した。
「──シン!もう、いい。離せ」
レイは、苦しそうに訴えた。
聞こえないふりをして、シンは、次第に大きく膨れていくものに舌を絡める。
「あ……っ…は、ぁあああっ──出る……離せ…っ」
口の中で、レイのものが大きく、硬く膨らむ。シンは構わず、音を立てて舐め擦った。腕の中で、レイは腰をくねらせる。シンは、それを力ずくで抑え込んだ。
「う……ぁあっ…」
レイの呻き声とともに、どろりとした感触がシンの口内に広がり、男の匂いが鼻を抜けた。シンは、口の中に放出された粘液を飲みほし、噎せて咳き込んだ。
上体を起こしたレイは、シンの後頭部めがけて、枕を投げつける。激しく咳き込んだせいで、シンは目に涙を浮かべたまま、枕を退けてレイを見ると、彼は、顔を真っ赤にしてシンを睨んでいた。
「すぐに、うがいをしてこい」
「ん…ごめん。まさか、こんなに……喉に絡むとは思わなかった」
「飲んだのか?」
「ああ」
レイは顔を顰めて、信じられないと言いたそうな目で、平然と答えたシンを見る。その表情が妙におかしくて、シンは、思わず噴きだした。
シンは下着を穿き、洗面所へ向かう。水を飲み、ようやくすっきりとした喉を、指先で軽く掻いた。
着替えを済ませたレイは、白い粘液が散ったインナーを綺麗に洗い、ハンガーに掛けて、無言のまま洗面所を出て行った。
部屋に戻ると、レイは、こちらに背中を向けてベッドに横たわっていた。シンも、ベッドにごろりと寝転がる。
「レイ…ありがとう。……良く、眠れそうだ」
シンは、レイの背中をぼんやりと眺めながら呟く。
「こちらこそ、だ」
彼のプラチナブロンドから覗く耳の先が、まだ、ほんのりと赤い。
シンは大きく息を吐き、目を閉じた。
心地良い疲労感が全身を巡り、レイの規則正しい寝息を聞きながら、シンは、真っ白になっていく世界のなかに意識を沈めた。
了[2008/2/11]
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